倍音を調べてみる
以前の「波形から見た音の違い」では、ピアノやギターの音には多くの倍音が含まれていて、波形が複雑になっているということでした。一つ一つの倍音は、実はどれもサイン波から出来ていたりするんです。これは、19世紀頃にフーリエさんという人が証明したことだそうですよ(音は幾つものサイン波の合成による…とか^^;)。因みに、周波数分布図は、フーリエ変換というものを使っていて、音を個々の周波数のサイン波に分解し、それらを表示しているんです。
周波数分布図を使ってピアノの440Hzの「ラ」の音の倍音を調べてみると、48倍音付近まで確認することができました(これは、パソコン内の周波数分布を調べるソフトが22050Hzまでしか扱えないためですが、実際のピアノの音は、より高い周波数を出しているかもです)。各倍音の音量を図と表にしてみました(表をクリックすると48倍音までの周波数分布と倍音音量の表を表示するページが開きます)。
- ピアノの440Hzの「ラ」の音の倍音について(周波数分布と各倍音の音量) -
ピアノの440Hzの「ラ」の音の周波数分布
- ピアノの440Hzの「ラ」の音の倍音音量 -
音量(dB)は、0dBが最大値で、音が小さくなるにつれて、数値はマイナスへ向かいます(数値が下がる)。440Hzの音量が一番大きく、高い倍音へ行く程、音量が下がる傾向です(マイナス値なのでややこしいですが^^;)。因みに、この倍音構成を波形的に見たのが、以下の図です。440Hzのサイン波に、順に倍音を加えていっています(振幅で、倍音の音量を表したつもりです^^;、各倍音の位相のズレはなしです)。
グラフは、上から順に「倍音の合計した波形」「加えた倍音の波形」「加えた倍音の周波数分布」です。倍音を足し込んで行くと、より複雑な形に変化していってますよね。何となくですが、「波形から見た音の違い」の図にあるピアノの440Hzの波形に似てたりしませんか?(^^;)ゞ
まあ、ピアノって、弦をハンマーで叩いた音だけじゃなく、鍵盤叩く音とか、筐体での反響とか、各倍音の位相のズレもあったりすると思うので、複雑な波形になるのでしょうね^^;。色んな倍音を(オクターブではない音も)含んでいるのに、440Hzの「ラ」の音を感じることが出来るのは、それが一番音量が大きいからなんでしょうね^^;
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