フォルマントの合成による「あいうえお」
声の周波数分布は、フォルマントといった幾つかの特長的な周波数帯があって「あいうえお」等は、それぞれフォルマントの位置が異なっているんですが、そういう音の違いがあるので、聞き分けることができるということでした。
ところで、声質は、人それぞれですが、第1〜3のフォルマントは、似たような配置になるそうですね。例えば「あ」のフォルマントは、声質には関係なく、次の図のような配置になるそうです。
- 声「あ」の周波数分布(フォルマントの位置) -
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- 青の線は周波数毎の音量を大雑把な形で結んだものです。
- 第1フォルマントは、約600Hz、第2、第3は、それぞれ、1000、3000Hzです。
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第1〜3までのフォルマントの周波数帯の音が強調されると「あ」と聴こえてきたりします。母音「あいうえお」の平均的なフォルマントというのがあるのですが、これを使ってこんなのを作ってみました。
- フォルマントによる「あいうえお」の生成 -
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- 右上の「あいうえお」のボタンを押すと、それに似たような音が出ます。再度クリックすると音が止まります。
- その下の「Demo」のボタンを押すと、約10秒間、喋ります^^;。
- フェーダーを上げ下げすることによって、特定周波数の音を大きく出来ます。
- 右下の「消」ボタンで、全ての音が消え、全体のボリューム以外のフェーダーが0になります。
- 右端のフェーダーは、全体のボリュームです。
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音は、サイン波とノコギリ波を合成したものを使っています。それぞれの周波数域を適当に上げてもちょっと声に似てたりしますが、右上のボタンで母音のフォルマントにしてみると「あいうえお」って声の感じに聞き取れますよね^^;
ところで、音は空気振動でしたよね^^;。喋る時には、息を肺から出して声を作っていますよね。最初に肺から息を出して、声門を振動させるんですよね(振動させてるって意識はないですが^^;)。言葉によっては、振動させない場合もありますけど…。声門が、開閉したりして、肺から出る息の量を調節し、周期性を作るんでしょうね…(「密」「疎」かな?)。
因みに、息の量の「多い」「少ない」の波が
- 三角関数とサイン波の波形 -
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- sinθが円上で取る値と、横軸をθとしたグラフとを連動させてみました。
- 右側のグラフがサイン波の波形と同じものになります。
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サイン波のような周期だと「ピ〜」って声になりそうですね^^;。実際は、
- 倍音構成による音の違い -
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- Sin,Triangle等のボタンをクリックすると5秒間その波形の音が出ます。
[音量は右端の上下の三角ボタンで設定してください]
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ノコギリ(saw)波やパルス(pulse)波だそうです(なので倍音が発生するんですね)。そして、喉や口を通る時に、息が色んな所にぶつかって、反射する息なんかも出てきたりして、波の干渉が発生し、特定の周波数帯が、強まったり、弱まったりして、フォルマントが出来上がるんでしょうね。
最初、ノコギリ波やパルス波であった音が、変化をして、特定の言葉に聞こえて来るんでしょうね。鼻や肺の中の空気等、体が共鳴してるから、その共鳴音とも干渉したりして、最終的なフォルマントが出来上がってきたりするのかな?^^;
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