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耳の特性3(ハース効果)
スピーカ等の左右の音量を変えると、音の位置が左右に移動しますよね。例えば、右の方で音が鳴っているように聞こえたとすると、右の音量が大きく、左の音量が小さくなっているわけですよね。左の音が全部消えてしまったわけではなく、左のスピーカから鳴っている音も、耳は聴いているんですよね。でも右から聞こえてくるように感じます。因みに、左の音量が0の場合、ヘッド・フォンだと、右の耳もとで鳴っているように聞こえますね。実際は、耳もとで聞こえる音の感覚とはちょっと違うように感じますが…(平べったい感じに聞こえたりしますよね^^;)。
ところで「ハース効果」というのがあるのですが、それによると【多数の方向から、同じ音が遅延を伴って鳴った時に、先に耳に届いた方向に音があると感じられる】という耳の特性があるらしいです^^;。例えば、目の前に、2つのスピーカを左右に置いたとして、どちらからも同じ音を鳴らします。しかし、片一方のスピーカの音を少し遅らせて鳴らすと、遅らせなかったもう片方のスピーカの方に音が位置しているように聞こえるんですよね。先ほどは、音量差で位置が移動するということを書きましたが、時間差でも移動させることが出来るんですね^^;
しかし、これには限界があって、遅らせる時間の長さや、音の長さ、ステレオ音源だと、その効果を「感じにくい」または「感じられない」場合があります。例えば、遅らせる時間を、次第に大きくしていくと、独立した2つの音として感じられるようになります(経験則ですが、ヘッド・フォンで聴いた時には、数十ミリ秒より長くなると、左右で独立した音に感じられます)。これにより、一方向からの音ではなく、両方向から音が来ているように感じられるようになります。また、音の長さですが、持続するような音であると、真ん中に位置しているように感じられます。例えば、遅らせる時間を適度な値に設定して音が左右に独立しないようにしても、2,3秒ほど持続する音だと、そういう感じになります。更に、ステレオ音源だと、既に音に遅延がかけられていたり、左右で異なる音が配置されていたりするので、遅延させても感じにくいです。
「ハース効果」は、コンサート会場での音場を最適にするために使われたり、狭い空間での臨場感を高めるために使われてたりするそうですが、ふと…これを逆手にとった音響効果があっても面白いかなと思いました…(あるのかな?^^;)
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