音でいう歪みとは(高調波ひずみと混変調ひずみ)

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音でいう歪みとは(高調波ひずみと混変調ひずみ)


音の歪み」で、「音量を全体的に変化させたものではなく、波形の一部を変化させた状態」と書きましたが、ちょっと怪しいかもですね^^;。歪みは、言葉的に「物理的な形の変化」ということなので、音量を全体的に変化させると、相似形ではありますが、縦方向に形は変わってますよね。これは歪みなんでしょうかね?^^;。さてはて、その辺は『プロ音響データブック』(日本音楽家協会編/リットーミュージック)に教えてもらいましょう^^;

これによると、歪みとは【アンプ、スピーカ、テープレコーダなどに加えられた入力信号は、それらを通過することによって少しずつ変化する。これが歪みで…(略)…高調波ひずみや、混変調ひずみなどがある。】となっています。音量を全体的に変化させたものは、含まれてなさそうですね^^;。因みに「高調波ひずみ」というのは、E・ギターでいう歪みと同じです(勿論「激しい歪み」ですが^^;)。英語だと「Harmonic distortion(ハーモニック・ディストーション)」と訳すそうなので、高次の倍音が複数発生する歪みなんでしょうね。こんな感じです。



- 高調波ひずみ -


  • サイン波を歪ませて、高調波を発生させています。
  • サイン波は440Hzです。




サイン波は基音しかない音なんですが(図では、440Hzのサイン波を使っています)、高調波ひずみにより、奇数倍音が、3つ出てきています(倍音構成は、歪ませ方によります)。

一方「混変調ひずみ」は「高調波ひずみの出るアンプ等に、2つの異なる周波数の音を通した時、高調波ひずみ以外の音が出てくること」なんだそうですね。こんな感じです。



- 混変調ひずみ -


  • 440Hzと550Hzのサイン波の混変調ひずみです。




図では、440と550Hzのサイン波を使っています。それぞれの音を、それぞれ、先ほどの高調波ひずみにより歪ませると、それぞれの倍音が出てきます。それぞれの音を歪ませた後に、ミックスすると、混変調ひずみは起こりませんが、先にそれぞれの音をミックスして、その後、高調波ひずみにより歪ませると、双方の倍音をミックスしたもの以外に音が発生するんですね。

話を戻して^^;。言葉的には、形を変えると歪みなんでしょうけど、音でいう「歪み」は、高調波ひずみとか、混変調ひずみとか(他にも種類があるそうです)を指すということなんでしょうね(多分^^;)。他のディレイ(遅延)とか、リバーブ(残響)とかのエフェクトでも、波形は変わりますもんね^^;




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