AM変調と、RM変調の波形
AM変調は、トレモロの高速版というか^^;、音量をオシレータで高速に変化させるって感じですよね。モジュール・タイプのシンセサイザを使って、その仕組みを説明すると、「音声信号(キャリア)と、VCO(ボルテージ・コントロールド・オシレータ)の出力(モジュレータ)とを掛け算モジュールに入力し、掛け算する」という感じになります^^;。こんな感じです。
- AM変調のモジュール図 -
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- AM変調の仕組みをモジュール図で大雑把に表したものです。
- 音声信号をキャリアとします。オシレータをモジュレータとし、その信号値を0〜1にします。
- 両信号を掛け算モジュールで掛け合わせると、AM変調となります。
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この時、VCOの出力を0〜1の値にします。
これにより、音声信号の振幅(音量)が、0倍…0.5倍…1倍…という感じで周期的に変化するので、消えたり、半分の音量になったり、そのままの音量だったり、という状態になります。勿論高速なので、その変化は感じられないですけど^^;それを波形で見ると、こんな感じになります。
- AM変調におけるモジュレータ、キャリア、AM変調後の波形 -
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- AM変調におけるモジュレータ、キャリア、AM変調後の波形です。
- モジュレータの波形は、0〜1の間になっています。
- モジュール波形の大小に従い、キャリア波形も変化をしています。
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モジュレータとキャリアにそれぞれ110Hzと880Hzのサイン波を使っています。キャリアの振幅がモジュレータの振幅に従って、大きくなったり小さくなったりしてますね。
RM変調では、AM変調のモジュレータの出力値が変わるだけなんです^^;。モジュレータのVCOの出力値を-1〜1にします。マイナスの値も掛け合わせるので、キャリアの振幅の符号も反転したりするんでしょうね。AM変調の時の設定と同じようにして、波形を見ると、こんな感じになります。
- RM変調におけるモジュレータ、キャリア、RM変調後の波形 -
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- RM変調におけるモジュレータ、キャリア、RM変調後の波形です。
- モジュレータの波形は、-1〜1の間になっています。
- モジュール波形の大小に従い、キャリア波形も変化をしています。
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AM変調の時と同じように、キャリアの波形がモジュレータに従って、大きくなったり小さくなったりしていますが、AM変調の波形とは、少し違っていますね(これらの図では、キャリア、モジュレータ波形の位相がずれているのでちょっと正確な比較にはなってないですが…^^;)
ところで、AM変調とRM変調の周波数分布の図で気付いたかもしれませんが、
- AM変調、RM変調、フィルタ変調の周波数分布と音 -
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- グラフ下の[AM][RM][FFM]を押すと、周波数分布図の表示と、音が鳴ります。
- キャリア周波数は440Hz、モジュレータ周波数は110Hzで、どちらもサイン波を使っています。
- AMとFFMの音は、440Hzが目立っていて、同じような音に聴こえると思います。
RMは440Hzの音が無いので、他のものと少し違った音に聴こえると思います。
- #ちょっとボタンがクリックしにくいですが…^^;
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比較すると、あの図でのAM変調は、3つの周波数域に音がありますが、RM変調は、そのうち真ん中の周波数域がないですよね。AM変調を行うと、キャリアの周波数の音に加えて、キャリア、モジュレータの周波数の和と差の部分音が発生します。しかし、RM変調では、和と差の部分音は発生しますが、キャリアの周波数の音は消えてしまうんです。RM変調では、周期的に符号が反転するので、打ち消し合っているのかもですね(多分^^;)
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