波形に変化を与える(クリップ2)

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波形に変化を与える(クリップ2)


クリップとは、指定値内で信号値を抑える、または、留めておくというものでした。これを使うと、サイン波の波形の山と谷の部分が、平坦な形になったりします。余談ですが、サイン波自体の振幅が小さく、クリップの上限値と下限値に満たないものであれば、クリップに通しても、サイン波はそのままの形で出てきます^^;



- クリップによる波形の変化 -


  • サイン波をクリップ・モジュールに通し、その出力波形を表示しています。
  • クリップの上限値、下限値の指定をそれぞれ、5、-5としています。
  • サイン波の振幅を10としています
  • クリップ処理後、サイン波の波形の5以上の振幅が5になり、-5以下の振幅が-5になっています。




ところで、以前の「波形に変化を与える(クリップ)」では、「波形に変化を与える」ことで、新たな音を加える事が出来る、ということでしたけども、先ほどの図で、クリップ後の、山と谷の部分が平坦になった波形を見ると、| ̄|_|←こんな感じにも見えたりしますね^^;。何となく、パルス波に近かったりしますよね。パルス波というと、その瞬間的な値の変化から、豊富な倍音を発生するということでしたよね^^;。クリップされなかった部分には、サイン波のカーブも残っているので、パルス波より若干少ない感じですけど、多くの倍音を発生します。こんな感じです(440Hzサイン波を振幅の半分の値でクリップしたものです)。



- サイン波をクリップした音の周波数分布 -


  • サイン波をクリップ・モジュールに通した音の周波数分布です。
  • サイン波の振幅の半分で、クリップしています。




という感じで、変調でなくっても、こういう方法で、波形に変化を与え、新たな音を加える事が出来ます。また、クリップの波形変形では、非整数倍音ではなく、高次の整数倍音を発生してくれるので、音程を維持したまま高音域の音を付け足すのに使えたりしますね(実際、クリップした音の周波数分布図などをよーく見ると、小さい音量で非整数倍音も発生してるようですね^^;)。例えば、原音が高音域の音を含んでいれば、その原音の高音域が欲しい時、その音域の音量をイコライザ等で上げればいいですけど、サイン波のような音では、高音域の音を含んでいないので、イコライザでは無理だったりします^^;。なので、クリップで波形を変形し、高音域に新たに倍音を発生させ、その音量をイコライザ等で上げると、高音域の音を得る事が出来たりします。

余談ですが、オーディオ機器でもパソコンでも、音量に制限があるので、あまりに音を大きくするとクリップします(機器が壊れたり、耳も痛めたりするので、やらない方がいいですよ)。音を大きくしすぎて「ビリビリ」となってしまうのは、クリップしているってことだったりします。




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