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波形に変化を与える(クオンタイザとピーク・フォロアとサンプル・アンド・ホールド)
前回「波形に変化を与える(インバータとレクティファイア・2) 」では、四則演算等で「波形に変化を与える」ところまで行きましたが、今回はまたモジュールに戻って、SynthEditのそれに目を向けてみます。SynthEditでは「Modifiers(モディファイアズ:改造、修正するもの)」という名で分類されたモジュールが幾つかあります。「改造」ってのが「波形に変化を与える」って感じですね^^;(因みにインバータもレクティファイアもその分類にあります)。その中に、Quantizer(クオンタイザ)とか、Peak Follower(ピーク・フォロア)、Sample and Hold(サンプル・アンド・ホールド)等があります。
Quantizerというのは、振幅の四捨五入みたいな感じで、Quantizerで設定する値の倍数に振幅を修正する感じです。例えば、2を設定したとすると、その倍数(2、4、6…)に振幅を合わせます。振幅が2.5だとすると2になり、3.5なら4になりします。マイナス側でも同じです。そうすると、波形が階段状になります(こんな感じです。設定値を2としています)。
- クオンタイザに通した時の波形の変化 -
サイン波440Hzをクオンタイザに通した時の波形です。
クオンタイズを2にしているので、サイン波の振幅が-4、-2、0、2、4に変化しています。
また、波形に直角の部分が出てくるので、パルス波のように高音域の倍音を多く発生しますが、小音量で非整数倍音も多く発生するので、ややノイズっぽい音になります(こんな感じです。サイン波440Hzを使っています)。
クオンタイザに通したサイン波440Hzの音
サイン波440Hzをクオンタイザに通した時の音です。整数倍音と非整数倍音を発生しています。
ノイズっぽい音に変化しています。
ファイルは、mp3形式で、約10秒です。
Quantizerの設定値を上げると、波形に出来る階段が大きくなり、パルス波に似た形状になっていきます。音もそれに近くなりますが、何か雑音が混じったように聞こえたりします。Quantizerで波形に変化を与えると、ノイズが加わる感じですね^^;。長時間聴くと疲れるかも…
Peak Followerは、以前に紹介しましたが(参考「エンベロープ・フォロア(Peak Follower)の波形 」)、波形を追従してエンベロープの検出に使ったりするので、波形に変化を与えるといった使い方はあまりしないかと…^^;。サイン波を通すと整数倍音が出てきたりしますけど、ノコギリ波やパルス波等だと非整数倍音も出てきたりして、ノイズっぽい音になります。
Sample and Holdというのは、振幅値を保持します。保持をするための信号を送ると、再度その信号が来るまで、保持した時の振幅を継続して出力するものです。これも波形に変化を与えるという感じでは使わないと思いますが、他のモジュールとの組み合わせで面白い音が出来るかもですね^^;
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