波形に変化を与える(ウェーブシェーピング8)
前回「波形に変化を与える(ウェーブシェーピング7)」では、数式「5*sin(x/PI)」の曲線の膨らみを更に、膨らますということで、”数式「5*sin(x/PI)」のxに、同じく数式「5*sin(x/PI)」を代入する”ということを紹介しました。その数式は「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」となって、その曲線は、数式「5*sin(x/PI)」のものより、直線「y=x」を基準として膨らみました(右肩上がりの線の傾きが大きくなったというか…^^;)。これでサイン波をウェーブシェーピングすると、こんな感じになります。
- 数式「5*sin(x/PI)」の曲線にさらに膨らみをつけた時のウェーブシェーピング後のサイン波の波形 -
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- 上が数式「5*sin(x/PI)」でサイン波をウェーブシェーピングした時です。
- 下が数式「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」でサイン波をウェーブシェーピングした時です。
- 曲線の膨らみが増した分、サイン波も横方向に膨らみが出てきています。
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どちらもサイン波が横方向に膨らんでますが、数式「5*sin(x/PI)」より、数式「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」でウェーブシェーピングしたサイン波の方が、より膨らんでいます。後者の波形の山の頂上(?^^;)や谷の平らになった部分が、横方向により広くなったという感じで、四隅が直角に近い四角形になってきましたね。
数式「5*sin(x/PI)」での波形の変化で新たに奇数倍音が加わったということを以前書きましたが(参考「波形に変化を与える(ウェーブシェーピング3)」)、さらに曲線の膨らみが増した、数式「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」ではどうなるのか?ということで、周波数分布を調べてみると、こんな感じになりました。
- 数式「5*sin(x/PI)」と数式「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」でサイン波をウェーブシェーピングした時の周波数分布 -
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- 上が数式「5*sin(x/PI)」でサイン波をウェーブシェーピングした時です。
- 下が数式「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」でサイン波をウェーブシェーピングした時です。
- 数式「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」の方が多くの高次の奇数倍音を発生しています。
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数式「5*sin(x/PI)」よりも、高次の奇数倍音が多くなっていますね。
直線「y=x」でのウェーブシェーピングでは、波形は変わらず、新たな音も加わる事はなかったのですが、数式を「5*sin(x/PI)」→「5*sin(5*sin(x/PI)/PI)」の順に変えて、曲線の膨らみを多くすると、次第に高次方向に奇数倍音が加わりました。この法則^^;を使って、さらに曲線を膨らますと、さらに高次の奇数倍音が出てきそうですね^^;。これらの数式でウェーブシェーピングしたサイン波の波形をみると、丸い山の形→台形→やや四角形という感じで変化してますが、さらに曲線を膨らますと、ほぼ四角形になると予想できますね^^;。とすると、これは、パルス幅が50%のパルス波とほぼ同じになりますね。因みにパルス幅50%のパルス波は、奇数倍音が高次方向にずらりと並びます^^;
ということですが^^;「さらに曲線を膨らます」といっても、”数式「5*sin(x/PI)」のxに、同じく数式「5*sin(x/PI)」を代入する”の方法だと、膨らます毎に式が長くなり、演算負荷もかかりそうですね^^;
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