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波形に変化を与える(ウェーブシェーピング9)
前回「波形に変化を与える(ウェーブシェーピング8)」では、数式「5*sin(x/PI)」において、その曲線の膨らみ具合を増やしていくということでしたが、”数式「5*sin(x/PI)」のxに、同じく数式「5*sin(x/PI)」を代入する”方式では、限界があるということでした。自在に曲線の具合を変えることが出来ると、ウェーブシェーピングで発生する倍音の数を自在に変えることが出来そうですよね。数式「5*sin(x/PI)」において、5を2.5にすると振幅が半分になったり、PIの値を変えると、周期が変わったりします。ということは、式内の係数(「5」や、xを割っている「PI(円周率)」)の値を可変にすると、曲線の具合を変えたり出来るかもですね(この数式はサイン波なので、これ以上膨らみをつけることは出来ないと思いますが、膨らみを減らす方向だと出来そうですね^^;)。
ということなんですが、曲線の条件としては【「x=0」の時、0の値を取り、かつ「0<x<5」の時、直線「y=x」のyよりも大きい値を取り、かつ「-5<x<0」の時、直線「y=x」のyよりも小さい値を取り、かつ「x=5」の時、5の値になり、かつ「x=-5」の時、-5の値を取る曲線】となりますね^^;。数式「5*sin(x/PI)」内の係数5とPIを、それぞれ、aとbにしてみます。そうすると、数式は「a*sin(x/b)」となりますね。yも使って書くと「y=a*sin(x/b)」です。しかし、この状態で、aとbの2つの係数をそれぞれ変化させてもいいのですが、これらを同時に変化させると、先の曲線の条件「x=5の時、y=5」を満たさない可能性がありますね。なので、例えば、bの値を変化させると、曲線の条件に外れることなく、連動してaの値も変化するようになっていればいいかもですね^^;
ということで、曲線の条件(x=5の時、y=5)を使って、先の「y=a*sin(x/b)」の式に代入してみると「5=a*sin(5/b)」となります。bの係数を変化させて、aが決まるようにするには「a=…」の形に式変形するといいので「a=5/sin(5/b)」とします。この式と、数式「a*sin(x/b)」をウェーブシェーピングで使えば、曲線の条件を満たし、かつ、bの値を変えることで曲線の具合を変えることが出来たりします。
ところで、これらをSynthEditのウェーブシェーピング・モジュール「Waveshaper2」で使うには?なんですが、残念な事に「Waveshaper2」には信号入力が1つしかないので、係数bの信号を扱えなかったりします。では出来ないのか?というと、そうではなくって、その答えは「波形に変化を与える(ウェーブシェーピング6:余談続きで…^^;)」の記事にあったりします^^;
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