偶数倍音列と奇数倍音列の音
前回「偶数奇数倍音列の各音の周波数比」では、奇数倍音と偶数倍音の各音の周波数の比ということで、偶数倍音の方が整数比になってたり、オクターブの関係になってたりすることが多かったですね。オクターブではない整数比や非整数比の場合、音にうねりが出たり濁ったりという感じで耳に残りやすい?ということでしたが、実際、偶数倍音と奇数倍音の音を聴いてみると、こんな感じになります(基音を440Hzにした時のそれぞれの倍音列の音です。どちらにも基音を入れています)。
偶数倍音列と奇数倍音列の音(基音440Hz)
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- 偶数倍音列→奇数倍音列の順に各2秒程鳴らしています(発音開始時の位相は揃えています)。
- 基音を440Hzとし、15個の倍音を同時に同じ音量で鳴らしています(偶数倍音列にも基音を入れています)。
- 偶数倍音の方は揃っている感じですが、奇数倍音はうねりや濁り、揺れみたいなのがありますね^^;
色んな音が混ざったような感じです。また、ヘッドフォンだと奥行きを感じたりします。
(mp3ファイルです)
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順に偶数倍音、奇数倍音を鳴らしています。どちらも、基音と15個の倍音を同時に同じ音量で鳴らしています。シンセサイザなどで使う波形は、高音域に渡って沢山の倍音を発生するものもありますが、高次になると倍音の音量が次第に小さくなってたりするので、こんな派手な?音にはならなかったりします^^;。どちらも、耳障りなデジタルノイズというか、ぎんぎらぎんなビープ音という感じですね。その違いを色でいえば、オレンジと水色といった感じでしょうか??(人それぞれですが^^;)。偶数倍音の方は揃っている感じですが、奇数倍音はうねりや濁り、揺れみたいなのもありますね(発音開始時の位相は揃えています)、色んな音が混ざったような感じです。また、ヘッドフォンだと奥行きを感じたりします。
ところで、先の両倍音列の音は、基音を440Hzとして鳴らしているので、「ラ」の音に聴こえたりしますけど、以前紹介したように、倍音列は、基音のオクターブ以外の音階を含んでたり、また音階から外れた音も含んでたりします(参考)。
- 440Hzの倍音と音程についての図 -
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- 数値は周波数です。
- 白と黒の縦棒は、鍵盤つもりです^^;
- 黄色い丸は440Hz、赤色は、偶数倍音、青色は奇数倍音です。
- おおよその図になっています。
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この倍音列に時間差をつけて、基音から徐々に高次の音を鳴らしていくと、こんな感じになります。
偶数倍音列と奇数倍音列において基音から高次倍音へ順に鳴らした音(基音110Hz)
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- 偶数倍音列→奇数倍音列の順に各10秒程鳴らしています。
- 基音を110Hzとし、周波数の低い順に倍音を時間差をつけて鳴らしています。(偶数倍音列にも基音を入れています)。
- 倍音列は、基音のオクターブ以外の音階を含んでたり、また音階から外れた音になってたりします
#基音を440Hz「ラ」にすると、高次の倍音は高音すぎて音程を掴みにくかったりするので、
#基音を2オクターブ下の110Hz「ラ」にしています^^;
(mp3ファイルです)
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(基音を440Hz「ラ」にすると、高次の倍音は高音すぎて音程を掴みにくかったりするので、基音を2オクターブ下の110Hz「ラ」にしています^^;)。
先ほどと同じく、偶数倍音、奇数倍音の順に鳴らしています。最初はどちらも「音階に合った音」って感じに聴こえますが、途中から、ズレた感じの音になりますよね。こんな感じで、倍音列は、ズレた音の集合体というか、ズレた和音なんですが、高次の音量を少し下げ気味にすると、ズレのない音に感じるんですよね。これは、人間の耳の特性なのかな?^^;
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