ウェーブシェーピングとフィルタ
前回「Waveshaperでウェーブシェーピング(中央付近の点を動かす)」は、Waveshaperの真ん中周辺の点を動かすと言う事でしたが、他の点も個々に上下させたりすると、奇数や偶数の倍音を発生し、それらの音量が微妙に変化したりして、聴いた感じの音にも変化があわられます。でも、なかなか…思いのままに倍音の音量を調節するのは難しかったりしますね^^;。それぞれの点を結んだ角のある直線の集まりでウェーブシェーピングをするから倍音構成の変化が複雑になるのかなって思ったりしたので、曲線にしてもやってみたんですが、うーんこれもなかなか^^;、上手い具合には調節出来なかったりです…;。まあそれでも点を動かせば、音は何らかの変化してくれるので、それを表現の一手段として使うってのもいいかなって思ったりします^^;
ところで、そういう倍音の音量調節は、シンセサイザの場合、フィルタなんかを使うのが一般的かなって思いますね。例えば、以前紹介したロー・パス・フィルタという高音域の音を小さくしてくれるものがあるんですけど、
- ホワイト・ノイズをポールの異なるロー・パス・フィルタに通した時の変化 -
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- ホワイト・ノイズを、フィルタに通さない場合と、1〜5Poleのロー・パス・フィルタに通したものを順に表示しています。
- 次第にキレがよくなっています。
- 図は、おおよそになっています^^;
- なお、2〜5ポールでは、1ポールのロー・パス・フィルタを複数直列つなぎにしています。
- これで、2〜5ポールになるんでしょうか?。ちょっとわかりませんが…^^;;
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ノコギリ波やパルス波など高音域まで倍音を発生する音などは、このフィルタで高音域の音量を小さくして、ギラギラした音をまろやかにしてくれたりします。またバンド・パス・フィルタというのもあって、
- バンド・パス・フィルタで440Hz付近の音だけを取り出す -
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- ホワイト・ノイズを「バンド・パス・フィルタ」(複数個)に通したもの(中心周波数440Hz)
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ある音域だけを抽出してくれるようなものもあります。更に、これらのフィルタには、レゾナンスというある音域だけを共鳴させ、音量を大きくする機能も付いてたりします。
- ホワイト・ノイズをロー・パス・フィルタに通し、レゾナンスを上げた時の変化 -
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- 2ポール・ロー・パス・フィルタを使い、カットオフ周波数を440Hzにしています。
- レゾナンスを上げると、カットオフ周波数付近の音量が大きくなります。
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こういったフィルタを幾つか組み合わせると、倍音音量の調節をほぼ思ったような感じに出来たりします。フィルタによっては、極端な音量変化をしてくれるものもあるので、かなりのことが出来ます。でも、フィルタを幾つか組み合わせるということは、それだけ多くの演算処理を必要とするみたいです。また、よくは知りませんけど、カットオフ周波数付近で位相の変化も起こったりするみたいですね?^^;。因みにFFTフィルタだと、これ一つだけでもっと細かく音量を調節出来ますが、演算量は凄かったりします^^;
- FFTフィルタ -
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- ホワイト・ノイズをFFTフィルタに通し、3000〜8000Hz付近のみを取り出しています。
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ということなので、ウェーブシェイピングの演算だけでフィルタを使ったような感じに出来ると嬉しかったりしますね^^;
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