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加算合成で倍音列
前回「ウェーブシェーピングとフィルタ」では、ウェーブシェーピングとフィルタということで、思いのままに倍音列を作りたい場合は、フィルタの方がいいのかな?って感じですけども、演算処理負荷も大きくなるということでした。量子コンピュータみたいな超高速PCでも出てくれば、気にする事もないんですけどね…^^;。今はしょうがないから、どちらかの方法を使うか、別の方法を探してみるかというところですね。でも、探していくと思わぬ発見もあったりするので、そういう回り道みたいなのも面白いかもですね。
ところで、別の方法といえば「加算合成」があったりしますけど、これはオシレータを複数個用意して、1つ目を基音、2つ目を第2倍音…といった感じで、一つ一つの倍音を個別に鳴らして、合わせて倍音列等を作り出す方法だったりします。楽器でいえば、オルガンがそうだったりしますね。オルガンといっても色々種類があり、全部が全部そうなのかって知らないですけど、ハモンド社のハモンド・オルガンってのは、その方式みたいですね。
鍵盤の上辺りに音色を決める「ドローバー」とかいう前後に動かせる棒が、横一列に幾つも並んでいます。それらは倍音列になっているそうです(一つのドローバーに一つの倍音が割り当てられているんです)。そして、前後に動かした位置により音量の設定が出来るそうです。なので、それを動かす事で色んな倍音構成を作り出せるんです。因みに、一つのドローバーだけを動かして音量を上げ、鳴らすと、サイン波に近い音が出てきます(少し高音低音に倍音を含んでたりします。エミュレータですが…)。純粋なサイン波じゃないのは回路のせいなのかな?。真空管なんかを使ってたりするんでしょうか?…知りませんが、でも純粋なサイン波にはない味とか、暖かさを感じる音です。
と言う感じで、ハモンド・オルガンを倣って複数個のオシレータを使って加算合成すると、思った通りの倍音列を作り出すことができますね。これはこれまで紹介した中で、一番正確に倍音列を調整する方法だと思いますが、でも、例えば、基音440Hzの倍音列を周波数22050Hzまで数えると50個になるんです。50個のオシレータの設定も大変だし、CPU負荷も今まで以上に高くなりそうですね。まあ、可聴域を考えると、50個もいらないんですけどね^^;。因みにハモンド・オルガンでは、9個のドローバーがあるみたいで、2オクターブ下、オクターブ下、基音、2倍音、3倍音…という感じだそうです。
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