音の余韻と絃、勘所

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音の余韻と絃、勘所


前回「三線の旋律と低音域の音」の最後に三線の音の減衰は早い…ということを書きましたが、もう少し詳しく書くと、高音域の音量が早く小さくなるんですが、低音域はしばらく鳴っていたりします。だから近くで聴いている奏者とかは、低音域までしっかりと聞こえているので、絶え間なく演奏していると、前後で重なった響きを聴いてたりします。旋律の流れと勘所の位置によっては、不協和音的な響きも感じたり、和音にしたくないのに和音で鳴ったりするみたいですね(そういう場合はミュートとかするのかな?^^;)。

実際、近くで聴いていると5秒ぐらいの余韻を感じたりします。また、絃や勘所によっても鳴っている長さが異なり、開放絃では、男絃、中絃、女絃の順に音は短くなります。それぞれの絃の勘所では、低音は長く、高音は短くなります。例えば、男絃の「合」と「下老」では「合」の方が低音なので「合」の方が長くなります(勘所の配置図)。



- 三線の勘所 -

三線の勘所


  • 三線の棹(そー)から上の部分の画像(上2つ)と勘所の大雑把な図(下)です。
  • 下の勘所の向きは、左上の三線画像の向きに合わせています。
  • ゆえに、下から男絃(うーじる)、中絃(なかじる)、女絃(みーじる)となっています。
  • 「合乙老四上中工五」などが音を出す時の押さえどころ「勘所」です。
  • 灰色で囲んだ「合四工」は、各開放絃のことです。
  • 黄色い横線は、各絃のつもりです^^;
  • 実際の勘所の間隔は、右上の三線画像にある、四角い印の付近です^^;。
  • ここには、小さく切ったガムテープを貼っています^^;
    (棹の何cm目とかいうようになっているそうです)
  • 「四」を「よん」、「中」を「なか」と読む時もあるそうです(色々あるんですね^^;)。




それぞれ絃の太さや張りが違うので、絃同士でそういうことを比較するのは、意味ないかもしれないですけど、同じ音程でも絃の違いで長さが異なります。例えば、本調子の場合、男絃の勘所「下老」と中絃の開放絃「四」は、同じ音程ですけど「四」の方が長くなります(勘所の音程)。



- 三線の各調子の調絃と勘所のおおよその音程 -


  • 三線の各調子の調絃(ちんだみ)と勘所のおおよその音程です。
  • 調子は、本調子、二揚げ調子、三下げ調子(一二揚げ調子?)、一揚げ調子の4つです。
  • 調絃では、勘所の「合・四・工」の音に合わせます。「合・四・工」は開放絃のことです。(例えば、本調子の時、男絃を「合」の音「ド」に合わせると、中絃、女絃は、それぞれ「四」の音「ファ」、「工」の音「ド(オクターブ上)」に合わせます。)
    #「合・四・工…」等の勘所は、音程を表しているのではなく、押さえる場所を表しています。
  • 各調子の右にある1〜12の数字は、調子笛の番号のつもりです^^;
  • (1=ラ、2=ラ♯、3=シ、4=ド、5=ド♯、6=レ、7=レ♯、8=ミ、9=ファ、10=ファ♯、11=ソ、12=ソ♯です。)
  • その数字をクリックすると、数字に対応した音程を勘所「合」の音程として、他の勘所の音程が変化します。
  • (あわせた番号の下に緑のアンダーバーを表示しています。)
  • 「ドレミ」の音程の上下に点が幾つかついているのは、オクターブを表しています^^;
  • 下に点が一つある場合は、1オクターブ下です。二つの場合は、2オクターブ下です。上の場合はオクターブ上になります。

  • 本調子で「合」を主音として琉球音階「ドミファソシ」を使う時には、中絃の「尺」の位置を少し右にするそうです。
  • 二揚げ調子の「四」を主音として琉球音階を使う時には、女絃の「七」の位置を少し右にするそうです。
  • 三下げ調子の「合」を主音として琉球音階を使う時には、中絃の「尺」の位置を少し右にするそうです。
  • 三下げ調子の「四」を主音として琉球音階を使う時には、女絃の「七」の位置を少し右にするそうです。

  • #三線上の勘所のおおよその位置は、こちらでどうぞ^^
    #勘所の漢字の読みは、こちらでどうぞ^^
    #あまり高い音に調絃すると女絃が切れたりするそうなので、その時はオクターブ下げて合わせたりするみたいですね。




どの絃でもそうですけど、振動部分の長さが短くなると、振動している時間が短くなるんでしょうね。また、それに伴って高音域の音が出にくくなるみたいですね(指に振動が吸収されたりするのかな?^^;)。例えば、先ほどの「下老」と「四」では「四」の方が高音域を多く含んでいます。

というような感じなんですが、三線には幾つか形があって、パッと見、分らないですけど作りに違いがあるそうですね。先の音の余韻とか、音色も違ってたりするのかな?…。また材質や作りの良し悪しでも音が違うみたいですね^^;。余談ですが、三線の共鳴体の胴には、皮がピンと張ってあって、絃の振動をよく拾ってくれるので、絃にちょっと触れただけでも鳴ってくれます^^。でも、絃の間隔ってのが、とても狭くって、うまく勘所を押さえないと、隣の絃に指が触れたりします。そうすると、ガリガリって音が鳴ったりもします(まあそうならないように上手くなったらいいんでしょうけど^^;)。指を絃から離す時にも開放絃の音が鳴ったりしますよ^^;



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